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物件のことは大下が伝授!
大下 達哉 株式会社 さくら事務所
日々のインスペクションの現場から、重要なポイントをお伝えします。
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| プロフィール |
筋かいは、在来軸組工法だけで使われると思う方がほとんどだと思いますが、実は基準の上ではツーバイフォーでも、筋かいを使うことは可能です。旧公庫の基準でも、筋かい耐力壁は明記されています。
在来軸組工法と、ツーバイフォーを比較したとき、
「在来軸組工法は、ツーバイよりも開放的な間取りが出来る」
といった説明や、文章を見たことは無いでしょうか?
実はこれ、ウソが入っています。
それは、住宅性能表示制度で、耐震等級 2以上を取る場合です。
住宅性能表示制度で、耐震等級 2以上を取る場合、「耐力壁線」という考え方が出てきます。
耐力壁線という考え方は、ツーバイフォー工法では常識です。
なぜなら、ツーバイフォー工法では、その工法の仕様そのものにその考え方が入っているからです。
しかし、在来軸組工法だけを設計している建築士の中には、耐力壁線という考え方そのものを知らない人が少なくありません。
耐力壁線という言葉自体も聞いたことが無い人もいるでしょう。
建築基準法においても在来軸組工法では、耐力壁線の考え方は取り入れられていません。
つまり、耐力壁線のことを考えなくても、確認申請は通ります。
しかし、住宅性能表示制度で、耐震等級 2以上を取る場合には、耐力壁線という考え方のチェックを、必ず行なう必要があります。
このとき、筋かいだけで耐震性を確保した在来工法では、8m以内ごとに耐力壁線を入れる必要があります。
つまり、8m以内ごとに、間仕切り壁を設ける必要があるということです。
これに対して、ツーバイフォー工法の場合、耐力壁線は 12mごとに入れることで大丈夫です。
この基準を考慮すると、間取りを開放的に出来るのはツーバイフォー工法(枠組壁工法)です。
壁を入れなくてもいい距離が、1.5倍も違うのですから。
耐力壁線のことを知っていれば、「在来軸組工法は、ツーバイよりも開放的な間取りが出来る」というようなことは言えないはずなのです。
この耐力壁線相互の距離のルールを知らずに、「在来軸組工法は、ツーバイよりも開放的な間取りが出来る」と言っている人は、耐力壁の配置ルールについて、建築基準法止まりの知識しかない人でしょう。
建築基準法の決まりではなく、より詳細に耐震性を把握できる住宅性能表示制度のルールで建物を設計するということは、安全な建物を作るためには欠かせません。
最近では、大手ハウスメーカーの一戸建てでは、耐震等級 3は常識です。
マンションのほとんどは耐震等級 1ですから、マンションよりも一戸建ての方が、耐震性は上です。
ちなみに、木造の耐震診断の算定方法にも、耐力壁線相互の距離の基準が反映されています。
そのくらい、耐力壁線という考え方は、重要だということです。
ツーバイフォー工法(枠組壁工法)よりも、細かな間隔で耐力壁を入れなくてはいけないというのは、軸組工法(在来工法)における設計上の大きな制限です。
しかし、ある対策を行なえば、在来軸組工法でも、耐力壁線 相互の距離をツーバイフォーと同様に、12mに緩和することができます。
続きは次回。
建築士でも知らない人が多い、「耐力壁線」
http://t-ohshita.com/2006/10/20061002-0600.html
在来軸組工法では、8m以内ごとに耐力壁線を入れる。
http://t-ohshita.com/2006/10/20061006-0600.html
ツーバイフォー工法(枠組壁工法)では、12m以内ごとに耐力壁線を入れる
http://t-ohshita.com/2006/10/20061009-0600.html