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物件のことは大下が伝授!
大下 達哉 株式会社 さくら事務所
日々のインスペクションの現場から、重要なポイントをお伝えします。
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| プロフィール |
それは、筋かいを止めて合板など、靱性(じんせい)のある耐力壁を使うことです。
靱性は、「ねばり強さ」のことです。
耐力壁の強度実験を行うと、筋かいは端部で取れたり、筋かいそのものが折れたりして、強度が急激に低下する、「もろい」壊れ方をします。
これに対して、構造用合板などの面材を使った場合、面材そのものが壊れるということは少なく、面材を留めているクギが徐々に壊れていく、ねばり強さのある壊れ方をします。
どのような建築物、構造物であっても、一般的に構造に求められるのは、ねばりのある壊れ方です。
なぜなら、地震などで建物に被害が及んだとき、ねばりのある壊れ方の方が、倒壊や避難するまでの時間を稼げるためです。
筋かいを使わないことで、耐力壁線の距離を緩和できるのは、このような理由があるといえるでしょう。
逆にいえば、筋かいを使う旧来の設計方法では、壁を細かく入れなければならず、間取りが小さくなってしまうということです。
住宅性能表示制度の耐震等級2または3を得るためには、耐力壁線の検討が欠かせません。
現在、建売物件でも、耐震等級が全棟 最高ランクの3になっているところもあります。
このような物件で、筋かいを使うと、耐力壁線 相互の距離が8mになってしまいます。
8mの場合、間取りに制限が出てしまうことがありますので、これを緩和するために、耐震等級 2または 3を得る場合には筋かいを使わないことが一般的になってきました。
住宅性能表示制度そのものを使っている物件がまだまだ少ないため、現在では、筋かいを使っている業者さんが多いですが、勉強している設計者・業者さんほど、筋かいを止めて合板のような面材にしていることでしょう。
在来工法最大手の住友林業でも、現在は筋かいを全く使っていませんが、これは木造を勉強・研究していけば当然の進歩だと思います。
筋かいを使わないと耐力を得られないと思っている設計者もいますが、私から言わせると、そう考えているのは、木造に関して勉強不足です。
筋かいを使わなければ、断熱材の工事がラクで、施工のばらつきも小さくなります。
以前、耐震性能を上げるために、建物の外側に合板など、面材を張ることをお薦めしましたが、面材を使うことは、間取りにも影響することなのです。
http://t-ohshita.com/